白は、白流黒と闘っていた

   中野泰宏九段 vs 二子 高野圭介

2007年6月21日 於ライフ大阪囲碁倶楽部

100手完 黒中押し勝ち

                                           高野圭介 自戦記



ライフ大阪囲碁倶楽部にお世話になって、はや半年。早いものである。
たまたま中野九段のご指導を受けることになった。

 思い返すと、2006年秋、一度ご指導を受けた。見事してやられた。

性懲りもなく、再び二子でお願いした。


妙なことに、本局は快進撃を続けることができた。
白にそこそこの失着がなければ、こうはいかない。
それは何かを探ってみた。


 白13二間トビが薄い。白17が打ち過ぎで、白は四つに切れてしまった。
 これが致命傷となって、本来の中野流厚みを相手に渡した白であった。
 白81でコウ材無く、コウにハジケない不甲斐なさにジタンダを踏んだに相違ない。


風の便りに、中野先生の碁は、「中野流厚みの碁」であるということだった。

本局、黒の棋風はまるで白。
中野流をそのまま実践しているよう・・とも聞いた。
それ位黒が手厚い碁であったのだ。

つまり、白は自分の分身と闘っていて、やりにくかったのかも知れない。